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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 631
2012.10.31

先週末の10月27日に北海道に行きました。
翌日はホテルを7時前に出て札幌中央卸売場外市場を見学しました。
6月にポルシェクラブ六本木が開催したスポルトファーシューレに参加のため来日したジグフーリード・シャラーさんと築地の場外市場を訪れて以来です。
魚河岸はどこも威勢が良く、この雰囲気が好きで機会があれば訪れています。
大きな海水の水槽を店頭にでんと据え測り売りの“活かに" が水槽に重なり合っています。

大きさは様々で2kg少々から5kg位までの蟹が水槽でうごめいている感じです。
手書きの看板は仕入れと在庫状況を反映し適時書き換えられているようで場外市場の活気が感じられ、こんな雰囲気の店を覗くと何故か嬉しくなります。

北海道北海道



ご主人の藤盛さんが話す蟹に関する説明を聞きながら、一方ではどの位の大きさの蟹にしようかと財布の中身を気にしながら思案してしまいます。
“活かに" が6千円 /kgと言われても北海道だから、東京より安いのではないかと云う程度の認識しか持ち合わせず水揚げされたばかりの新鮮さで当然と言えばそれまでですが味は保証されているようで後は食い気だけで場外市場に来たのですから迷いだらけです。
見かねた藤盛さんが家族で食べるなら“訳あり”の蟹でも良いよね。と提案いただき足が1本折れてなくなっている蟹を勉強して頂きました。
買ってからホットした一瞬です。今にも泣き出しそうな雲行きで、もうすぐ雪の季節と云われると寒さはひとしおでカメラを持つ手は指先が凍えています。
蟹のハサミに触れたところ、この大きさの蟹に挟まれたら指は外せないのと指先の神経が切れてしまうと注意されました。
喰うか喰われるかの“せめぎ合い”の蟹と人間の話です。

北海道北海道



ポルシェクラブ六本木の六代目会長に同行し、この店を紹介頂きました。
札幌場外市場で蟹を扱う店は22軒あり、“活かに" を専門に扱うのは家だけだよ。と云われその意気込みの程をお聞きしました。
ところで水槽の中の蟹の種類をご存じですか。

まあその大きさに驚かされます。5kgの大きさだと子供の背丈を優に超します。
ゴム手袋を借りてその大きさをご覧頂くため撮影しました。
ずっしりと重いその蟹は“たらば蟹”です。

北海道北海道



次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 630
2012.10.30

昨日のブログの最後に掲げた酪農家の制作した大作の芸術作品、トラックターを発見したのは今日のこの写真がきっかけです。
21時過ぎ帰国のためシュッツトガルトを昼に発ちA6号線をフランクフルト空港に向け走行中100kmほど移動した中間地点で渋滞に巻き込まれました。
前回もその前も事故渋滞に遭遇し、特に前回は飛行機の出発が20分遅れたため運良く間に合いました。けがの功名で4名合わせた荷物の超過重量は荷物検査をフリーで通過したため支払は発生しませんでしたが、胃が焼け付くような思いは、もうしたくないのが本音です。

シュッツトガルトから順調に走行し5km程手前でトラックの渋滞が発生し不思議に思いながらもそのまま走り続けました。ご覧のように追い越し車線は順調に走っています。
ところがこの後、3車線とも全く動かなくなりました。
2時間ほど経過し緊急車両が3車線のセンターよりをかき分けるように走って行きました。

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しかしその後、待てど暮らせど動く気配はありません。
後方は緊急車輌の通過した後の航跡のように追い越し車線の車はセンターラインに寄ったまま待ち続けています。
前回同様、今回も持ち帰りの手荷物が以外に多く工事中の中央分離帯をテーブル代わりにスーツケースを開き荷物の整理を終わらせることができたのは待ち時間中の成果でした。荷物整理のついでに土産に買い求めたチョコレートと宿泊したホテルから持ってきた飲みかけの水で空腹を凌ぎ持久戦となりました。

反対車線のシュッツトガルト方面に向かう車輌は順調に走っています。
赤いポルシェ993も走って来ました。中央分離帯に上って手を高く掲げ撮影した周辺の交通状況です。
ドライバーや同乗者がセンターラインのコンクリートバリアに腰を掛けたり、寄りかかり動き出すのを待ち続けています。

もしこの状況が日本であったなら渋滞の始まる5km手前からトラックは外側の走行車線のみならずセンターラインよりの追い越し車線にまで入っているでしょう。
更に驚いたことは何百台に及ぶトタックのドライバーが誰一人?として、見た限り居眠りをしていないことでした。
日本ならどうでしょうか。
延々と続く大型トラックのドライバー達を思わず尊敬しました。

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緊急車両が通過し1時間ほど経過した後、思いついたように時々3~40m移動するようになりました。しかし時計は16時を過ぎています。残りの移動時間と空港でのチェックインにかかる時間を考慮すると気もそぞろとなります。
トイレの場所を探しているとアウトバーンから牧草地に直接続くトラクターの轍を見つけました。
それとばかり少し動いた間隙を縫って走行車線に移り、そのまま牧草地の轍に下りました。
ドイツはアウトバーン沿いにガードレールが設置されていない箇所が多く、それを利用しての渋滞からの脱出に成功しました。
同じ発想をするドライバーがいて4時間の渋滞を待ちきれずの脱出行です。

10km程先のアウトバーンに再び戻りました。
脱出行の途中で農道はどんどん草地に変わり不安は増幅しました。
必ずどこかの道路に抜けられると確信したのは平地だけのドイツなら僅かでも轍らしきものがあれば道路に繋がると判断したからです。
そして大きな味方となったのは今回初めてレンタルしたフォードのSUVでした。
渋滞脱出行の途中で酪農家の大作を見つけました。

どうです。
後方に車は見当たりません。
アウトバーン占有走行の模様です。
パッセンジャーシートから後方にカメラを向け撮影しました。

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次回に続く

ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 629
2012.10.29

9月も早3日目を迎えました。
収穫の秋、一面果てしなく拓かれたドイツの平野、小麦の収穫は終え麦殻は冬の飼料用に直径が2m以上の大きさにして厚味のあるバームクーヘンのような形で、刈り入れの終えた畑のあちこちに転がしてあります。
最近刈り入れを終えた畑は枯れ草色に早くに終えた所は下草が芽吹き再び美しい緑の大地となり植物の順応性と対応の早さは驚くばかりです。
青く澄み切った秋の高い空と刈り入れを終え、どこまでも続く広大な麦畑、美しい色のコントラストが自然の雄大さを最大限に際だたせています。

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ロール状にした麦殻の表面を覆うのにビニールシートを使っています。
丁度ソーセージの皮のような感じでナイフを入れたら、ばらけてしまいそうです。
そんな中にこんなユーモアを組合わせた麦殻のロールを見つけました。
遠目に見ると、はて何なのかなと興味を持ち近くまで行って見たらご覧の演出でしたが、何とも楽しい発想に思わず一人にやりっと微笑んでしまいました。
このロールはニュルブルクリンクの工業団地近くで見かけました。
このユーモア溢れるロールを他の日本人もどなたかご覧になったのではないでしょうか。

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シュッツトガルトから約100kmフランクフルト空港方面に移動した刈り入れを終えた麦畑です。
帰国便出発時間が迫りやむを得ずアウトバーンから農道に下りて移動する必要に迫られたそん田舎道の途中で偶然この大作を見つけました。
なだらかに起伏した畑に合わせるように柔軟に対応する足廻りがリアルです。
土煙を巻き上げ刈り入れにいそしむトラックターをイメージしたならぴったり似合いで周辺の雰囲気に馴染んでいます。
日本でも刈り入れ最盛期の東北の水田で絵柄の作品を見かけましたが、高い位置を通る道路からでなければ見えない制約がありますが、ドイツの作品は立体的なので見つけ易いのが特徴でしょうか。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 628
2012.10.28

今日から9月です。収穫の秋を迎えました。
そして初日の土曜日は素晴らしい好天に恵まれました。
1台の自転車が走っています。こんな情景は日本の一般道でも良く見かけます。
次の写真では3台の自転車が走ってきます。この光景を見かけたならオゥやってる。やってると思う人が多いと思います。
モータースポーツの聖地ニュルブルクリンクノルドシュライフェで毎年開催される自転車による24時間レースがスタートし3時間が経過した頃、観戦に行きました。ノルドシュライフェの3kmと4kmの中間ハツェンバッハの3kmポストを右そしてすぐ左カーブを過ぎ直線の下りコースを下り切る直前にアデナウに向かう一般道を跨ぐ陸橋があります。ホテルから最も近いこの観戦ポストにまず向かいました。

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沢山の自転車が登り坂に挑んでいます。
グランプリコースからノルドシュライフェに入ってハツェンバッハの3kmポストから先1kmに満たない下り直線を過ぎると最初の短い登り坂に差し掛かります。
坂を登り切った先は見えませんが、自動車レースではこの短い登り坂を加速し一気に登り切り、写真では見えないすぐその先が平坦になっていますから車輌は舞い上がったような状態となりノルドシュライフェ最初のジャンピングスポットとなります。
自転車では登り切るのに苦労するほどの急な坂ですから、当然そんな心配はありません。

10kmポスト手前アデナウの陸橋に向かって駆け下ってくる集団です。
下り切ると右にカーブしニュルブルクリンク最大17度の登り勾配に挑まなければなりません。この辺りまでのコース前半は下りが多く、これから先の後半は登りのコースが続きます。

ところでこのイベントに何台くらいが参加していると想像しますか。
1,000台位でしょうか。いや2,000台?
驚くなかれ何と9,000台が参加しているそうで、参加費は50ユーロだそうです。
そして1周するのに大体1時間かかるそうです。

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参加規定はグループで交代し走る方式と単独での走行に分かれ24時間の周回数の競技となります。
グループ参加での最多周回はどの位と思われますか。
1周1時間として24時間走り続けたらどうでしょう。24周以上はまず間違いなく走ると想像できますが、それ以上は何周回でしょうか。

グループ参加の最多周回は29周だそうです。
単独参加の最多周回は何周か想像できますか。
これは何と驚くなかれ、26周だそうです。
不眠不休で24時間走り通すその鉄人ぶりは人間の限界を遙かに超すものと想像します。

17kmポストフランツガルテンを綺麗な弧を描いて走り抜ける競技者達です。

この取材のきっかけは8月にWIGE MEDIA の社長にお会いしたときのことです。
来月あなた達に再会したときに驚かすことがある。シェイプアップしてスマートになっているであろうと言われ、まさか1ヶ月では無理でしょうと言ったところこのレースに参加することを聞き一応納得はしました。
参加した感想をお聞きしたところ、自分と同じ体型の人が急な登り坂を登っているのに自分は自転車を降りて押して登った。
1周しただけでリタイアしたと今までのようにふっくらした笑顔でニコニコ話して頂いた内容を記しました。

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ポルシェ専門店,これが分かればポルシェパラノイア 627
2012.10.26

8月の最終日ハンブルク市内のホテルを明け切らぬ6時に出発しました。
天候は昨日に続き好天ですが、北ドイツはこの時期になると気温が急激に低下し半袖のダウンジャケットを着て丁度良い程の朝を迎えました。
東の空が明け染めた頃、エルベ川に架かる橋梁から眺めた港湾設備です。
大型のクレーンが何百機もキリンの首のような長いアームを伸ばし並んでいますがハンブルク港はドイツ最大のコンテナ基地だそうです。
また欧州連合では第二の規模でその壮観な眺めは、日本では見ることができない大きさです。
早朝のアウトバーンを寝不足の目をしょぼつかせながら一路南下しデュッセルドルフに向かいした。
早朝で空いていたこともあり10時過ぎに到着
約束の時間にまだ時間があるので喫茶店を探しましたがデュッセルドルフ郊外の住宅街ですから、まだ店は開いていません。

ようやく探し当てた店はケーキとアイスクリームを主に販売していてコーヒーはまだ準備が整っていず暫く待つこととなりました。30分程してようやく店内に3脚並んだ小さな丸テーブルにゆらゆらと朝日に湯気を反射させながらコーヒーが運ばれてきました。
髭も剃らず車に飛び乗ったのでコーヒーが出るまでの間に洗面室を使わせてもらい、さっぱりとした顔で今日初めてのコーヒーを楽しみました。

主人はコーヒーを運んで来るなり、お前たちはチャイニーズかヤーパンか。
どこから来たかと気楽に話しかけてきました。
そして自己紹介で自分は南イタリアの出身で地図では靴のかかとに近い所からここに移住した。
自分の故郷は、こんな建物で有名な所だ。とわざわざ店の奥にある事務所の壁からご覧の壁掛け外してきて親切に説明してくれました。
後で調べてみると南イタリア、プーリア地方の町アルベロベッロにある円錐形で石造りのトゥルーリと言われる住居のようです。
外壁・屋根は石を重ね積み上げただけの簡素で原始的な建物です。
その歴史は古く中東よりギリシャを経由しこの地に伝えられたそうです。トゥルーリの屋根の尖塔には様々な形のお守りが置かれ魔除けの意味を持つとされているようです。

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狭い店には近所の人が次々と訪れ大きな声で朝の挨拶の後、コーヒーを立ち飲みしながら主人と話をはじめ打ち合わせができる雰囲気ではなく仕方なしに朝日が昇り始めたばかりの屋外に移動することにしました。朝日が建物の陰を長く引き、長袖のシャツ一枚では肌寒く日陰で長時間の話には限界の気温です。
そのうち近所の老人が我々のテーブルに来て腰を下ろし話しかけてくるのは人懐こい土地柄なのでしょうか。
デュッセルドルフに在住する日本人はドイツ国内で最も多く約49万人の人口の1%を占めるそうですから日本人を見慣れているはずです。
さもなくば同行者の中に余ほど興味の沸く人物が混ざっていたのでしょうか。

再び静かな所に場所を変え14時まで打ち合わせが続きました。
18時に次の打ち合わせがニュルブルクで待っています。もうひと走りしなければなりません。ひしめく大型トラックのコンボイの中に珍しくボンネットトラックを見つけました。アメリカ製かと思いきやボルボでした。

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いつもそして何回も登場のウォルフガング・カウフマンさんです。
そしていつもの人懐っこいにこにこ顔です。
朝食なし昼食は抜きの打ち合わせを続行しましたから、連日のイタリアンでも、もりもり食欲がわきます。訪独の挨拶と双方の近況報告、ニュルブルク週間の打ち合わせで2時間を経ず早々にお開きとしました。
睡眠不足の下での長距離移動と時差ボケの混ざり合った本ボケに対し眠気は勝てません。
店を出ると氷雨が降り出し晩秋の様相です。
車載の寒暖計は10℃を示し、昨日からの強行軍は19時過ぎ無事終了。
ホテルに急ぎます。

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