ポルシェ整備 964 カレラ2 マグネシウム特有のサビと修理 その1
2015.09.30
ポルシェ 964 カレラ2のエンジンのチェーンカバーからのオイル漏れをご紹介します。
車体からエンジンを取り外しましたところの写真です。チェーンカバーは赤丸の部分となります。
チェーンカバーからオイル漏れしていることが確認できます。
チェーンカバーを取り外しました溝のようになっている部分をご覧ください。
凹凸ができているのをご確認いただけます。この凹凸部分は錆です。
チェーンカバーはマグネシウムで製作されているため、鉄などとは異なり、このような錆となります。
凹凸部分の表面を削り取ると粉上になった錆が出てきました。
ポルシェ整備 993 エンジンのトラブル診断と修理 その3
2015.09.29
引き続き、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。
本日は、シリンダーにつながるインテークです。
ブーツから取り外したインテークをチェックすると上部が変形していることが確認できました。
インテークにつきましては、以前にご紹介しましたがエアクリーナーから吸われた空気を密閉された状態でシリンダーヘッドに送り込むものであるため、このように変形してしまうとブーツと変形したインテークの間にできた隙間から余分な空気が入ってしまう恐れがあり、トラブルのもととなります。
考えられる要因としましては「熱による変形」または、「ブーツを締める際に必要以上の力が加わったこと」が考えられます。
ポルシェ整備 993 エンジンのトラブル診断と修理 その2
2015.09.28
引き続き、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。
昨日交換を行ったプラグコードに繋がっているディストリビューターです。ディストリビューターはイグニッションコイルから送られる高ボルトの電流を、各シリンダーコンバータに分配するとても重要な役割を担うパーツです。
ポルシェ 993のエンジンではインテーク側とエキゾースト側の2つのディストリビューターが付いたツインプラグになっています。これは燃焼効率を良くするためであるとともに、燃え残ったガスを燃やしマフラーから排出される排ガスをクリーンにする効果もあります。
明日に続きます。
ポルシェ整備 993 エンジンのトラブル診断と修理 その1
2015.09.27
本日より、ポルシェ 993に搭載された最後の空冷エンジンの診断・修理をご紹介いたします。
本日はまずは診断の際に見つかったプラグコードのひび割れの修理・交換を行います。プラグコードはゴム製のパーツのために、ほかのパーツに比べ劣化しやすく、ひび割れ等が起りやすいパーツのひとつです。
ひび割れたプラグコードを交換せずにそのまま使用し続けていくと、水分などが付着した際にリークを起こしてしまう恐れがあります。劣化したプラグコードはディストリビューターのキャップを除き、すべて新品に交換します。
明日に続きます。
ポルシェ整備 993 カレラ センターガーニッシュの取付不具合
2015.09.26
ポルシェ 993 カレラ センターガーニッシュの不具合確認を行います。
センターガーニッシュはリアの左右のライトにある赤いパーツで、バンパーに固定されており、センターガーニッシュが動いてしまうことはありません。
今回のポルシェ 993 カレラはセンターガーニッシュにガタ出ており、手で押すだけで動いてしまう状態でした。
原因を探るとガーニッシュを固定するステーとバンパーとを繋ぐ複数のリベットが抜けかかっていたり、無くなったりしていました。
本来はしっかりと固定され、動かない部分なので、手で力を入れて動いてしまうようだとこの不具合である可能性があります。