新着情報

ポルシェ整備 993ターボ ミッションのオーバーホール その3
2014.05.31

引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。
フロントケースの取り外しまでご紹介いたしました。

これからトランスミッションをバラシしていく前に必ずミッションの作動確認を行います。


シフトフォークを支持するシャフトを手動で操作し、1速→2速→3速→4速→5速→6速のシフトアップ、
そしてその逆のシフトダウン、バックギアとスムーズに変速可能かどうか確認します。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

明日に続きます。

ポルシェ整備 993ターボ ミッションのオーバーホール その2
2014.05.30

昨日に引き続き「ポルシェ 993ターボ ミッションの修理」をご紹介していきます。

昨日はフロントケースの接合面からのオイル漏れまでご紹介いたしました。

トランスミッションのパーツを順番に取り外していく前にトランスミッション内に残ったミッションオイルを抜く必要があります。写真はトランスミッション下部にあるドレーンボルトからミッションオイルを抜いているところです。

ポルシェ 整備

溜まったオイルをご覧ください。本来は黄金色をしているはずのミッションオイルが、真っ黒に変色しているのがご確認いただけます。

ポルシェ 整備

続いてトランスミッションのケースの内壁の写真をご紹介します。こちらも本来であれば、外壁と同じ銀色の表面をしているはずですが、ミッションオイルと同じように真っ黒に変色しています。

ポルシェ 整備

以上のことから、トランスミッションの内部で何らかのトラブルが発生していることがわかります。

明日に続きます。

ポルシェ整備 993ターボ ミッションのオーバーホール その1
2014.05.29


本日より「ポルシェ 993ターボ ミッションのオーバーホール」を数回に分けてご紹介していきます。

お客様が持ち込まれたポルシェ 993ターボのマニュアルトランスミッションを車体から取り外したところです。

ポルシェ 整備

トランスミッション先端のフロントケース側から写真を撮りました。
フロントケース下側が黒く汚れているのがご確認いただけます。典型的なオイル漏れの症状です。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

フロントケースを取り外しました。するとフロントケースのメインケースとの接合面が変色し、オイルが滴っているのがご確認いただけます。この部分からオイル漏れを起こしていたことが確認できました。

ポルシェ 整備 ポルシェ 整備

ポルシェ 整備


明日に続きます。

ポルシェ整備 964カレラ2 精度の高い整備の重要性
2014.05.28


ポルシェ 964 カレラ2のエンジンのクランクシャフトとコンロッドです。コンロッドの大端径(大きい円の部分)が、クランクシャフトのクランクピンに組み込まれ、ピストンから受けた力を回転力に変えます。

ポルシェ 整備-ポルシェ 極限までの精度の高さ ポルシェ 整備-ポルシェ 極限までの精度の高さ


コンロッドの大端径とクランクシャフトのクランクピンと間には適切なクリアランスがなければいけませんので、正確に計測する必要があります。

ポルシェ 整備-ポルシェ 極限までの精度の高さ


「プラスチゲージ(写真手前)」と呼ばれるゴムのようなのをそれぞれの間に挟んで、クリアランスの値を計測するのが、一般的な方法ですがこれでは正確な値が図れるとは限りません。

より精密な数値を測定するため「ダイヤルゲージ(写真中央)」を用い、より精度の高いクリアランス値を計測しています。

大きな力が長期にわたってかかる部分だけにこのような細かなクリアランス値を計測することが大切となってきます。

ポルシェ 整備-ポルシェ 極限までの精度の高さ

ポルシェ整備 996カレラ 左リアタイヤの偏摩耗原因
2014.05.27

本日は、アライメントの狂いによるタイヤの偏摩耗をご紹介します。

お客様が持ち込まれたポルシェ 996 カレラについていた左リアタイヤを取り外して、写真を撮りました。


ポルシェ 整備

続いてフロントタイヤ(左側)と先程の左リアタイヤ(右側)を並べた写真です。
左リアタイヤの内側(左側)だけが特に減っていることが確認できました。

ポルシェ 整備


これはアライメントがおかしくなっているために、走行中にタイヤが正常に路面に接さず、
タイヤの一部分だけが減ってしまう「内減り」という症状です。

足回りの組み付けが終わったあと、アライメントを正確に取ったうえで新品のタイヤに交換します。